宇宙メール
古い書物を昔々読んだ
私のふるさと八重山で書かれた沢山のメロディーの作者も知らない題名と詩だけの書物
食わず休まずして国のため働きましょう
今日も明日も明後日も
歌えばひもじさも忘れる
歌えば労働も忘れる
汚れた体も忘れる
励ましあって働きましょう
うたを歌って励ましあってうたいましょう
今、私の生きる時代は
法で音楽が闘い
街から音楽が消え
人へと奪われ
心に響く詩もなく
メロディーさえも残らない
一瞬で消え去り
一瞬で忘れ去られる
こんな時代に産まれてしまったみたい。
ギターの弦を押さえるカポは
父が作ってくれた割り箸と輪ゴムだった。
弦が切れたら縛って繰り返し鳴らした。
初めてのピックは一円玉だ。
飛行機に投げつけられ
潮風と雨に打たれた赤いギターは塗装も剥がれ弦も錆びたまま
ピックは爪だ。
それをそのまま後輩に、私は教えたい。
何の権力も権利もない無力な私からの小さな小さな願い。
ヤマハと子供達の夢を奪わぬ様願いたい。
カワミツサヤカ
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